職場内恋愛




と、感傷的になりたかったのだが、

やはりそうともいかず、それからしばらく、忙しい日々が続いた。


それでも、奈々との連絡は3日に1度は絶対にしていたし、

何より毎日、学校で顔を合わせていた。


正直、忙しい日々に鬱になっていたが、

奈々に会えることだけを支えに毎日、頑張っていた。



『明日から夏休みだから。

ちゃんと勉強しとけよー


夏休みでライバルと差がつかないようにな~』


そう。

明日から夏休み。


やっと、ここまできたんだ。

夏休みに入ったら少しは忙しさも減るだろう。



『はい、じゃあ立って~』

ガタガタと立ち上がる生徒達。


いつもより動きが速く見えるのは俺の気のせいだろうか。



『さよーなら』


「『さよーなら!』」


一目散に教室を飛び出ていくヤツもいれば、

教室で午後からの予定を話し合っているヤツもいる。


そんな中


「1ヶ月、あたしと会えないの、淋しいでしょ?」


と、声をかけてきたのはもちろん、京地だ。








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