葬儀屋少女
全員、殺して回ってきた。
私のことを見た奴も、すれ違った知らない奴も。

アトは…
アイツ、だけ。

「おーい?」

見つけた―…
誰かを探している様だった。
どうせ、あの女でしょうけど。

「ねぇ?お兄さん」

「ん?なに?」

「私ね、お願いがあるの。」

ソイツは黙ったまま。

「死んでちょうだい!」

私が振り上げた血に塗れた包丁に、青年は眉一つ動かさなかった。

それがさらに怒りを増幅させる。

「しねェエエエェエ!」



ザクッ…



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