葬儀屋少女
「おやめなさいな…」

ざっくりと鋭い刃は、漆黒の少女の腕へと…食い込んで、いた。

こいつ!
あのオンナ…!

「アンタ…大丈夫かよ?」

「ふふ…なんてことなくてよ!」

─────チリリン

鈴の音が、聞こえた。
私は少女から刃を引き抜くと、
再び振り上げた。

殺してやるわ!

「おい、やめろアンタ!」

とめても無駄よ!
お前の愛しい奴は…全部、ころ…し……て…

「私に血を流させた罪は重くてよ…?」

「だからやめろっつったのに…」

青年は屈み込む。
月夜の下。

三日月が照らしだしたのは…

八つ裂きとなった、
彼女の姿であった─…




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