Princes Report
「そうじゃない、ただ部屋を取られた気がするだけだ
迷惑だなんてとんでもないよ」
「ホントに?」
「ホントに。それに最近部屋に籠もってる槙にはいい薬になるしね」
その言葉に安心した
「雫の部屋に案内するね」
魁と一緒に家の中に入った
私の部屋は二階らしい
螺旋階段を上り、すぐ右側の部屋がそうらしい
扉を開けてみると中はピンクだらけだった
さすがに若干引くよね……
ママさんの趣味らしい
「雫はピンク好き?」
「まあまあかな。モノトーンが一番好き」
「大人っぽいんだね」
魁は見た目通りの性格で紳士的で凄く優しい
大人の男って感じだ
それから少し魁とおしゃべりしてるとカタンッと物音がした
振り返ると優がドアから顔を覗かせていた
「優、どうした?」
魁が抱き上げると嬉しそうにキャッキャッとはしゃぐ
か、可愛い~///
すると魁の腕からスルリと抜け出し私の前にきた
いきなり腕を伸ばすから何かと思ったら
「抱っこ!!」
一瞬停止しちゃったが脇に手を差し込み抱き上げる
首に腕を回され、擦り寄ってくる
「優が人見知りしないなんて珍しいな……」
とにかく可愛い~!!