胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~

バイクから降りて、メットを外すときの仕草が好き。

髪をかきあげて、エンジンを切る。



何度も見てたから、くっきりと頭の中に残ってる。




「ごめん…急に。どこか、行きたいとこない?」


少し腫れた目が、たっくんの昨夜の寝不足を想像させる。


少し伸びたヒゲ。

少しはねた髪。


少し、よそよそしい態度。



行きたいところなんて、


山ほどある。




行こうねって約束してた場所もいっぱいある。




だけど…そんなとこ行ってどうするの?


最後のデートに、そんな楽しい思い出作って…


よけいに好きになっちゃう。




でも、大好きなたっくんを忘れたくない。


たっくんの優しさ。


たっくんの匂い。


たっくんのキス。




「ラブホ行こ!!」


精一杯の笑顔で言った。



嫌われたくて…


そう言った。




だけど…やっぱり鈍いね・・



「マジ?仲直りのエッチ?」


そんなかわいい笑顔で何言ってるの?


仲直りして…友達になるためのエッチ。


最後のエッチ…
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