胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~



キラキラした店内は、落ち込む俺の心には天国のように見えた。

このライトと店内の賑わい、酒も手伝ってか、現実感がなくなる。




それが快感だった。



貯めてた金は結構多くて自分でも驚いた。


俺は、急な坂道を転げ落ちるように、人生を転がり落ちてゆく…




高い酒を頼むわけでもないが、俺は店の女から大事にされた。


もの珍しかったのかもしれねぇな…


毎晩、ハゲたオヤジやどっかの社長ばかり相手にして…


この店は、この通りでも高級と言われているクラブ。


奈津姫を指名した俺…



最初、不思議そうな顔してた。


それもそのはず…

高級店のキャバ嬢である奈津姫が泥酔した俺なんかに名刺を渡すわけねぇもん…



「きっと運命だよ!」


そんな風に俺に微笑んでくれたその姫に、のめり込みたくなる。



俺を救って…



そんな言葉に女は弱い…と知った。


それから、奈津姫は俺に惚れてんのかと思うくらい俺に優しい。


まぁ、それが仕事なんだけど…
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