胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
抱き合ったまま、長い時間が過ぎた。
「…なぁ…お前との写メも消えちゃったなぁ…」
ポツリとそう言うと、大好きな笑顔で私を見た。
少し湿ったたっくんの腕の力が抜けてくる。
「そうだね…… これからちょっと不便だよ。」
「あぁ。今、気付いたけど…これからお前と電話できないじゃん。」
「メールもできないよぉ。気付くの遅いよ、たっくんってば!」
まだ目の周りが濡れているたっくんはすごく色っぽくて、素敵だった。
微笑み合った私達は、そっとキスをした。
「俺ってバカだよなぁ…」
「ふふふふ…ほんとに。でも嬉しいよ。」
「まぁ、昔は携帯なんてなかったわけだし…慣れるだろ。」
「新しい携帯買いにいこうよ。」
「ダメ。せっかく投げたんだからぁ。」
わかってた。
私も
たっくんも―――
携帯電話を投げたからと言って解決する問題じゃないこと。
そんな簡単なことじゃないこと
わかってた。
だけど…
たっくんの愛、大きいね。
伝わるよ。
たっくんの大きな愛が…
今、できるたっくんなりの
私への愛…
その愛を無駄にしちゃいけない。
乗り越えたい。
過去も全部受け入れて、
過去ごと愛したい。