胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~


ゆかりより先に店から出た俺は…


夢見心地で夜空を見上げる。




ふ~っと吐いたタバコの煙は、風に乗り美しい曲線を描く。




そんな俺を一気に現実に引き戻す。




俺の目に映ったのは、


忘れもしない…



千恵理の姿。





大丈夫、大丈夫…


自分に語りかける。




千恵理は、俺を許してくれたはず。


俺に対しての気持ちはただの憧れだって…




俺の心臓は、千恵理が一歩ずつ近づくたびに速く動く。





―――どうか、ゆかりが出てきませんように。




「久しぶりです。メタンコ会いたかったぁ。ずっと待ってたんですよ。」




ダメだ。


近づくな。



これ以上、俺に近づかないでくれ…
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