胸キュンMonday ~甘く切ないすれ違いの恋~
タバコの先から灰が落ち、風に舞う。
千恵理は、俺にどんどん近付いて、かわいい笑顔を向ける。
「おぉ。元気?今日は、どうした?」
平常心を保とうと必死な俺は、耳の後ろから汗が流れるのを感じてた。
「たっくんに、会いたくて… やっぱり、好きなんです。彼女じゃなくてもいいんでたまに会ってもらえませんか?」
まだ、中学生の千恵理は少し首をかしげながら俺の手に触れた。
「ちょ…まじ…ごめん。俺、彼女いるから…ごめん。」
千恵理の目を真っ直ぐに見ることが出来なかった。
明らかに俺の軽はずみな行動が原因なんだから…
俺が100%悪い。
「お願いです。彼氏が、出来たんですけど…初めてのエッチは、たっくんが良いんです。」
………マジかよ…
彼氏できたんなら、いいじゃねぇか。
ただうろたえる俺に追い討ちをかけるように、
千恵理は…
「ファーストキス奪ったんだから責任取ってくださいよ!たっくんじゃないとイヤなんです。」
ガラガラ…
「お待たせ!!たっくん、遅くなってごめん…ね…」
愛する人の声は
だんだん語尾が小さくなり、消えそうな声になる。
きっと、また傷付いてる。
千恵理の手が俺の手に触れていることも
千恵理が熱い目で俺を見つめてることも
気付いてる。