★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★



「相変わらずですね、先輩って。」


「何が?」



自分が言った甘い台詞で、女の子達はコロッといっちゃうってとこ。



そういうとこ、自覚してない。



ま、そこがいいところかも知れないけど。



「じゃあ先輩、私帰ります。」



私がそう言うと、先輩は…



「後ろ、乗っけてやろうか?」


「え!いいです②!パンクしちゃいますって!」


「大丈夫だって。乗れよ、ほら。」


「ほぉわっ!」



先輩にメットを渡され、思わず受け取ってしまった。



どうしよ…。私みたいなデブが乗るようなもんじゃないよ。バイクとかさぁ…



「私、寄るとこあるので…さよなら!」



私は先輩にメットを押し渡すと、走ってその場から逃げた。



そのまま、コロッケも買うのを忘れて、息切れで倒れそうになりながら、一直線に家まで帰った。




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