★花よりスイーツ☆スイーツよりあなた★
「相当あの人のこと、好きなんだな。」
「え、ええ!?」
「お前、顔ニヤケすぎ…ククッ。」
「せ、先輩っ!」
そんなにニヤケてたかな…
てか、先輩もそんなに笑いこらえなくてもいいのに。
そんなことを思って歩いてると、いつの間にか家まであと20mくらいに。
「先輩、わざわざ送って下さって、ありがとうございました。」
「いや、腹割って話せたし…逆にサンキューな。」
「でも、先輩…あの…晴香チャンのお兄さんと気まずくなっちゃったり…。」
今日のことで、先輩の友達関係がぎくしゃくしたら嫌だ。
私が申し訳無さそうにそう言うと、先輩は私の頭をわしゃわしゃとかき回した。
ぽけーんと先輩を見上げると、
「ばぁか、そんなんで壊れねーよ俺とアイツは。ま、逆に今日のがあったからスッキリしてアイツと連めるよ。」
そう言って、一番の先輩の魅力である…
太陽のような笑顔を見せた。
私はもっと、違う…悲しい展開を予想してた。
先輩と真っ正面から話すことで、傷つくことも覚悟してた。
でも、今私…すごい清々しくて、胸のなかにあった錘がとれたように…軽い感じ。
これもある意味、滝沢先輩の魅力かもしれない。
だからかな、よく先輩に振られた子は泣いてたけど…笑顔だった。
すっきりした泣き顔だった。