気づけば、あなたが
舞の表情が険しくなった


タイムウォッチを止めた後、落胆する舞の姿




「残念ね…」



隣にいた龍也に言った



「タイムはまだ、一度しかとってないじゃないか」


龍也は舞に食いついたが無駄だった




「他に候補の一年もいるから、彼女だけではないと言うこと」




「ずいぶんシビアな意見だな…」


龍也は苛立ちを見せ始めた



「結果が全てよ…それがこの陸上部の方針、前からそうでしょ 龍也」




舞はそう言うと、他の一年のもとに行ってしまった





一方 杏は…




空を仰いでいた




ゆっくりと流れる雲



涙がつたって落ちた





杏は わかっていた




自分がスランプに陥っていた事を




いつから…?




それも杏には、わかっている




だから、走れなかった



舞が望んでいたタイムで



杏は龍也のところへ行きしばらく休部することを告げた




「走らないのか…」



龍也の問いかけに


「走れないから」



杏は静かに答えた




この言葉を自分の口から発した事の辛さ


悲しみをはるかに超え
走る事への意欲を無くしてしまった


肩を落とし、部室に戻る後ろ姿を見つめる龍也



龍也自身も、これ以上の言葉が思い浮かばなかった


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