俺様彼氏は芸能人!?
グチグチ言いながら講堂に入ろうとすると、後ろから足音が聞こえた。


また先生か?


とか思って振り返ってそのままその人物を凝視する。


落ち着け自分、そんなわけないじゃないか。


確かにこいつは金髪だし美形だしさっき見た【白柳大輝 シロヤナギダイキ】その者だけど、まさかこんな何の変哲もない高校に彼がいるわけ・・・・・・・


そんなことを考えながらじーっと観察していると、ふわりとした笑顔を浮かべた彼が言ってくる。



「悪いんだけど、中に入りたいんだ。ちょっと通してくれないかな」


「あっ、私と同じ遅刻組ですか?」



そう言った瞬間彼の顔から笑みが消える。


そんでもう、「あれっ?ここって北極?」って言いたくなってくるほど冷たい視線で睨んでくる。



「俺をテメェみたいな落ちこぼれと一緒にするんじゃねぇよ。俺は朝からニュース出てたの。忙しかったの」



はぁ・・・・・・・っと曖昧な返事をしてその場をどこうとし、今の台詞を頭の中でリピートする。



『俺は朝からニュース出てたの』
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