‡不思議な彼は雨男

「なんで百合ちゃんに会ってくれないの?」

私は怒った顔をして彼を見た。

「僕は雫に会いに来てるからさ。」

「もー学校じゃ私、狐に化かされてるとか思われてるのにー!!」

「ハハハハハ。」

彼は大爆笑した。


「何笑ってんの!!」

私にとったら笑い事じゃない。

「あぁごめん。ついおかしくて。」

彼はまだ笑っている。それを見るとちょっと安心した。

「今日は元気みたいだね?」

「うん。大雨だからね。」


彼はまた雨にうたれながら空を見上げた。

彼の雨を見つめる表情は私とは間逆でとても楽しそうだった。
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