高校生マフィア02
「おめでとう。雪姫」

朱雀さんが雪姫にニッコリ笑いかけて一言

「有り難う御座います」

雪姫もニッコリ笑い返した

「あーあ。あとは俺と慧と春樹と爽樹だよね」
「まぁ、あたしは受かったようなモンだけど…卓真達は頑張ってね」

爽樹が苦笑いで言った
まだ迷ってんのかな。専門に進むこと

「?どうして受かったような物なの?」

朱雀さんの素朴な疑問
俺は背もたれにダラーンと寄り掛かっていた体を起こして爽樹の代わりに答えた

「爽樹は専門学校に進んで、世界を股に掛ける大物になるんだよ。ね。ディオールみたいな」

爽樹に振ると、少し頷いた

「目指してる路線は違うかもしれないけど…一応デザイナー志望。です」

ディオールとは御存知クリスチャン・ディオールのディオール。爽樹が最も尊敬する人

「今更、迷っちゃってるんですけどね」
「でも、爽樹はほんとに才能有ると思うよ。文化祭の雪姫の衣装とか、爽樹が考えたんでしょ?あのドレス、凄く素敵だったよ」

朱雀さんはまるで親みたいに優しい顔で爽樹の頭をポン。と撫でた




「さて、進路に悩む皆には大変だけど、そろそろ働いてもらう頃かな?俺も出来るだけサポートしたいけど、中々派手に動けないから、周達にも頑張ってもらわないと」
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