それでも音が必要な私たち

カードキーを挿す。
すぐ前に現れるエレベーターを使い
最上階(っていっても7階)のKissスタヂオへ。


「おはよーございまーす。」

「おっ。16時03分!aoi相変わらず正確だねー。」


にやにやしてるのは川島
確かうちのお父さんと同い年だ。


「うざ!当たり前じゃん。毎日同じ道通ってきてるんだから。」

「まあそだな。」

「で今日は?」

「んと,トップは台風7号で,あとは昨日の火事とカッパ。」

「カッパ??」

「また目撃されたんだと。」


別にあたしがニュースを読むわけではない。


あたしに期待されているのは
ニュースキャスターに振られた際にいかにかわいらしく答えられるかだ。

「じゃ,カッパで。」
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop