Pure*Love―透明人間が恋をした―
この街に、クォーツはただ一人しか居なかった。
それは尊ばれるものではなく、彼はいつも誰かに疎まれていた。
「乳白色クォーツのピッピく〜ん!!姿が丸見えだよ〜ん!!」
そう言って、見えない体でピッピに悪戯をする。
「痛っ…やめてよ!」
彼の体は薄い乳白色で、まるで透明人間とは言えない。
その特異体質を、皆は面白がっていじめるのだ。
乳白色のピッピ、隠れることも出来ない。
いじめから逃れることは出来ないのだ。