アンバランスな恋心
朝、目が覚めると
光ちゃんの姿がなかった

起き上がると
すぐに浴室に向かった

途中
家の電話の留守電が
点滅していた
再生すると
スーちゃんから
伝言が入っていた

旅行の計画をたてるから
起きたら
瑛ちゃんの家に来るように
とのことだった


行かないって
言ったのに

私は軽くシャワーを浴びると
鏡を見た

え?

『胸の開いた服も
ミニスカートも
履かないように…』

光ちゃんの言っていた言葉を
思い出した

太ももも
胸もとも
首筋も
すごいことになっていた

光ちゃんのつけたキスマークで
とてもじゃないけど
今ある普段着を着れる状況では
なかった


光ちゃん
やり過ぎだよ

これじゃ
着ていく服がないじゃない

私の顔だけはばっちりだけど
服がいまいちな結果になった

顔だけ見れば
綺麗なお姉さんって感じに
仕上がった

おしゃれな服を着こなせそうな
顔の仕上がり


だけど
服はジャージだった

ピンクのジャージ

それしか
着られるものがなかった
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