【完】††Rising††
「雅一、美恵に、何した…。」



いつの間にか龍治と礼治が戻って来ていて



龍治が怒りに震えていた。



礼治も無表情だが瞳をぎらつかせ睨んでる。



「んだよ…キスくらい、外国じゃ挨拶だってのによ。」



当の本人はやっぱりムカつく顔で笑い



俺達を馬鹿にするように鼻を鳴らした。



「悔しいなら、さっき以上の演奏で来い。


まぁもっとも、そのドラマーの精神状態じゃ無理だろうが。」



大きな控室を出て行く雅一。



その背中を見ながら俺は抑えようのない怒りに震えた。



美恵を泣かせたあいつに。



美恵を守れなかった俺自身に…。
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