【完】††Rising††
その気持ちを唾と共に飲み込み、空気を吐いた。



「そろそろ観客入るから、ここ閉めるよ!」



生徒会の女子が順平に言い、幕を閉じ始めた。



「おい順平っ」



「ん?何?ハイジ。」



俺は手招きで順平を呼び、こそっと話す。



「お前、ホントにボーカルして大丈夫?」



「まぁ、ばれた時はばれた時っしょ!」



順平は俺の頭を柔らかくくしゃくしゃっとした。



「ほら、そろそろ開幕っ早く定位置に付けよ!」



順平はベースを握り、自分の持ち場に戻った。



さぁ今から、気合い入れてくぞ。
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