気まぐれお嬢様にご用心☆
孤独になってしまった俺は、翌日から静岡のばあちゃんに引き取られることになった。しかし……その約一年後にばあちゃんも病気で亡くなってしまった。

再び戻ってきた『東京』。

そこではいろいろな人に出会えることができた。

翼、楓、じいちゃん、榊さん、翔さん、伶。
それに薫や紫、千種さん……清華女子学園のみんな。


「千晶!!」

「翼……それにみんなも」

「水くさいなぁ~一人で行くなんて!!」
楓が腕を頭の後ろで組みながら言った。

一人で……?そっか……。

「ごめん」

『大切な仲間』の存在。
俺はもう一人じゃない、みんなが居る。

仲間が居るから……。

一人じゃないんだ!


「行こうか」
差し伸ばしてくれた翼の手が嬉しくて。

「……ああ」

「そうだ!……はい。これ、千晶に」

「チョコレート?」
そっか……今日はバレンタインだ。

「珍しく私の手作りだぞ!(笑)」

「あ……ありがとう」
翼がくれたそれはあの時母さんがくれたものとは中身は違うけど、同じ感覚がしていた。
ちょっと恥ずかしいような、照れくさいような。



これからも俺はたくさんの人と出会っていくだろう。
けれど……、

彼らのことはずっとずっと忘れない。
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