病的手記
現実
気が付けば、目の前が真っ白だった。

『やっと死ねた』

迷わずに、ここは天国だと思う自分がいた。


ふと飛び上がろうとしたその時、瞬時にベットに引き戻される…腕に繋がっている点滴によって。

『あぁ、また死にそこなった』

私は現状を理解し、愕然とした。


何度救急車でここへ運ばれれば気が済むのだろう…


なぜこの透き通るような白い壁を、いつも天国と勘違いしてしまうのだろう…


既に薬で腐った頭で、そんな余計なことを考えていた。
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