俺様王子の秘めゴト
そう、これが私が王子の正体を知った日。










私の地獄の始まりだった。









「おい。」









何故私なのか。









どうして私だったのか。









その理由は二つあるらしい。










一つ目は、全校の中で私だけが王子に興味がなかったから。









そしてもう一つは…
















かたくなに教えてくれない。









「おいはな!!!」










っちっ…









「あの、私…華南なんですけど…」


「華南の『華』の字は『はな』とも読むだろ?それに犬っぽい名前で丁度いい。」









生徒会室にて。









バッチを受け取り無意識のうちに契約してしまった日から一か月。









黙々と書類整理をしている私の後ろで悪魔がふん反り返って言う。








「私犬でもないんですけど…」


「なら奴隷。」









こっの仮面王子がっ!!!!










「奴隷でもな…」

「珈琲。」









……………ダンッ。










書類の束を机に叩き付ける。











「早くしろ!華南。」












こうゆう時だけ名前余分だから。








しかたなく溜め息を零し珈琲を淹れに行く。









これが、全ての始まりでもあった。


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