DOLL・・・ ~秘密倶楽部~

明け方...


ようやくウトウトとし始めた頃

コン、コン...
小さく遠慮がちに
扉をノックされ目が覚める


 ぇ...
 
 どうしよう...


あたしはとっさに
寝たフリをした
すると

ガチャ...

部屋の扉がゆっくりと開き
冷たい空気が部屋の中に流れ込む


 どうしよう...
 入ってきた...


ドキドキと脈打つ心臓を
必死で押さえながら
あたしは寝たフリを続ける

目を閉じてるから様子が分からないが
顔のすぐ側に人の気配を感じる

そう思った瞬間
フワッ...

優しく前髪をかき上げられた


香水の...香り...


そして静かに
遠ざかっていく気配


パタン...


扉が閉まったのを合図に
目を開くと部屋には
香水の残り香が漂っていた


「...シオン?」


乙羽は
ゆっくりと起き上がり
リビングへ出る
< 43 / 310 >

この作品をシェア

pagetop