伝えたい
「あの…篠崎美穂って…覚えてますか?」

すると、野獣は答えた。

「覚えてるもなにも…僕の生徒だけど。」

「あの、俺…美穂の兄です。東京に来たついでに、妹から様子を見てくるように言われまして。」

そう言うと、不思議そうに野獣と奥さんは椅子を用意してくれた。

「あ、何か飲む?」

俺はそう言われて

「お構いなく」

と言おうとしたけれど、

野獣と二人で話したかったので、

「お茶…ありますか?」

と言って、買いに行かせた。

ずうずうしいとは思ったが、奥さんは嫌な顔せず、

子供を連れてお茶を買いに出た。

俺は、野獣と二人きりになった。
< 66 / 69 >

この作品をシェア

pagetop