揺れる心




その日の夜。
私はそのことを、晴輝に言った。

「もし、メールできなくなったらどうするっ?」

「どうすると言われても…;」

「だって、メールできなくなったら晴輝と自然消滅しちゃう気がするんだもんっ……」

私、少し迷ってた。
近くにいる睦輝に恋していれば、会うのにお金なんてかからないし、毎日会えるから。
だけど、晴輝とは……。
1度は約束した人だから。
こんなに距離があるけれど、やっぱり一緒にいたい気持ちのが大きいから。

「のり換えたりなんかしないよ?」

その言葉を聞いた瞬間、心がまた、晴輝の方を向いた気がした。

「ずっと一緒……?」

「もちろんっ」

すごく、嬉しかったんだ……。

好きな人がいると聞いてから、私は自分の状況も考えずに、勝手に晴輝を疑ってたのかもしれない。
“晴輝は、もぅそんなに私を好きじゃない”
…って……。

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