ラブリー

TVの中でいつも見せている甘い表情でも


この部屋に来てあたしをからかうイジワルな表情でもなくて。


「お前…本当にわかってんの?」


「なっ、なにを…?」


震える声で聞くと


「ガキみたいなこと言ってんじゃねぇよ!お菓子が欲しいなら、いくらでも買ってやる!あのCMに出るっつうことはなぁ…」


はじめて耳にした…琉生の感情丸出しの荒げた声。


と同時に、だんだん琉生の顔が近づき



「こんなことされてぇの?」



頬に琉生の生温かい息が触れると…
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