臆病な生徒会長
とりあえず歩く私は、悠のクラスを知らないので、困っていた。
「悠のクラスって、何組だろう?」
「悠のクラスはF組だよ。」
!?
「だ、誰ですか!?」
いつのまにか私の後ろに、男の子が立っていた。
第一印象は優しそうな人。
「悠を捜してんだろ?案内してやるよ。」
「あ、ありがとうございます。」
いまどき珍しい、親切な人だなぁ。
「俺は相川 遊麻(あいかわ ゆま)。」
「私は神無月織。遊麻君ってさぁ、皆からお兄ちゃん扱いされてない?」
「ああ、よくされる。
ってか、あだ名がお兄ちゃんだしな。」
ぶっ!!
あだ名がお兄ちゃんって・・・
「笑うなよ。クラスの皆全員からだぜ?まいっちゃうよ。」
「でも、確かにお兄ちゃんって感じだよ?今だって、私を案内してくれてるし。」
「親切なだけ。名付け親は悠だぜ?」
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