長くて短かった月日
どうしてなんだ。と、頭の中をクエスチョンマークが飛び交って居ると、看護士が、「ごめんね、今ストレッチャーが無くなって、今使っているから少し待ってね」と、言う「何で俺の番なのに」と思ったが仕方ない事なんだろうと考え直し首を縦に振り「構いませんよ」と、言い待っていた。
少しすると、風邪のせいもあるのだろうか寒くなって来たので、
「すみません、寒くなって来たのですが」と言うと、「そうね、少し寒いかもしれないね。じゃあこれで我慢していてね。オペ室に入ると電気毛布が有るから」と、バスタオルと言うかタオルケットより少し小さいのを掛けてくれた。それから、五分から八分待たされやっとストレッチャーが戻って来てその上に乗せられオペ室に連れて行かれたがストレッチャーの上で仰向けに寝ながら見た光景は、テレビや映画の中で患者の見た映像それは、天井の照明器具が足の方から顔の方そして頭の方えと消えていくそのまま、「あれは、こう言う事なんだ」と、変な事に感動している時はまだ良かったが次に見えた光景はまさにオペ室と言う光景だった。あの大きな円いライトも、本当に有るんだとか妙に興奮して居たらそこに、それまで天使か神様に思っていた担当医の口から流れ出した言葉に、身体中の血が凍りついた。なんと、
「山田さん、ヤッバリ管を入れないと駄目だね」と、言う俺は
「マジで、本当にまいったな」と、言っている間にオベ着の前の部分を剥ぎ取られ横を向かされ今度は、後ろと残るはT字帯のみそのまま身体を丸めてと言われて丸めて居ると俺の前に看護士さんが立ち「アタシの方に丸まって捕まって良いから」と、ニッコリ笑いながら言われた。何とその女性は、歳の頃ならそう三十二・三歳の願っても無いお言葉に、簡単に乗っかって背中を丸める様にしながら看護士さんの腰回りにシガミ付いた。するとあの看護士さん達がオベ室で身に付けている服って薄いんですね、生の身体を触っている様な肌の温もりも感じられ思わず俺は柔らかい触り心地にうっとりし伸ばした手をもっと伸ばし色んな所を触って楽しんで居た時、いきなり背中と言うか腰と言うかそこいらに冷たい物を感じたアルコールでしょう毒して居る所だ
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