【キミに伝えたくて…】~執事に恋したお嬢様~


「じゃあね、奈々」


「うん。また明日」




真宝と別れ、寮へ帰る途中。


さっきの彼女の言葉を気にしつつ、あたしは一人、空を見上げた。


風が冷たく感じる。




季節は秋。

陽が沈む時間は日々早さを増し、昼は短く、そして夜は長くなる。




「女の人、かぁ…まさかね」


まさか…ね。




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