応援団長の恋するチョコレート
家の中に入ると
段ボールだらけだった

「引っ越すの?」

「うん、三原君が怖いの
だから遠いところに
行こうってお母さんが言ってくれて」

「そっか」

どこに引っ越すの?とは
聞けなかった

もしかしたら
俺とも離れたいって思っているかも
しれないから

「いつ?」

「1月15日」

「もうすぐじゃん」

「うん、病院の結果も出たし
妊娠…してなかったから」

「そっか」

「うん……いろいろ
ありがとう
たくさん、迷惑ばっかりで」

「ううん、俺は平気だよ」

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