冬うらら2
●二次会をすっぽかした二人

「あっ……」

 カイトに、腕をぐいっと引っ張られる。

 そのまま、2階に上がる階段に向かおうというのだ。

 それが分かった瞬間、ついに彼女の靴が片方脱げ落ちた。

 慣れないハイヒールは、素早い動きについていけないのだ。

 今にして思えば、よく結婚式の時に脱げなかったものだと―― そんなことを、悠長に思っているヒマなんかなかった。

 高い踵が片方、いきなりなくなってしまったのだ。

 メイは、盛大にバランスを崩した。

 着慣れないウェディングドレス。

 片方のハイヒール。

 強いカイトの力。

 がくんと。

 身体が。
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