君想いチョコレート








私が恋をした人は学校の王子様。



カッコよくて、勉強も運動もできる、
そして誰にでも優しい先輩。



名前は新垣春斗、3年生の先輩。
私は先輩に7年間も恋を抱いていた。



小学校も中学校も高校も一緒で
時が経つにつれどんどん好きになった。


小4から今まで、ずっと……


勝負を決めた今年のバレンタイン、
それは神様が意地悪をしたせいで壊された。



「休日じゃ先輩に会えないじゃん……」


涙がしとしとと零れていく。
その涙は止まることを知らず、流れ続けた。


でも先輩に対する想いは涙のようには
消す事はできなかった。



洗い流す事はできなかった―…



最悪なバレンタイン……



チョコはどうすればいいの、先輩?


私、このチャンス逃したら
先輩に会うことできないじゃん。


先輩、会いたいよ……



それから私は夜の空の下、
幼い子供のように泣き続けた。





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