2月14日
「知奈ッ!!」
なんで…この時呼び捨てで呼んだの?
グイッ
急に後ろに引っ張られたため、後ろによろめいた。
ポフッ
はっと我に返ったら自分が誰かの腕の中にいると気付いた。
ゆっくり顔を上げた。
「……太郎?」
顔を上げて直ぐ横に太郎の顔があった。
「…なんで逃げんの?俺、言いたいことあったのによ。。」
呆れた太郎に解放されたあたしは、直ぐに目線を太郎から反らして下を向いた。
「…だって…良く分かんなかったんだもん。。」
「言い訳すんな。もう…。。アホかぁ?」
太郎の声にビクッと肩が上下に跳ね上がった。
「だって、いらなかったんでしょ!??本命いっぱいもらって…て。。余計落ち込むわ!!」