悪魔のいる教室
例えば、私達の中の1人が学校を休んだとして。

それでも、学校にいても1人なわけじゃないから、寂しさは紛れる。


そういった面では3人組ってのはいいもんなんだけど、逆にそれが寂しい時もある。

自分の存在価値がちっぽけなもんに感じる時が、よくある。


1人取り残されんのはもちろん嫌。

だけど、誰かが1人になってんのも同じくらい嫌。


1人でいる寂しさを私は知ってるから、一緒にいる友達にはそんな思いをさせたくない。


だから、なるべくそうならないように気をつけてんのに。


やっぱり私は1人になるし、涼子と由美だって寂しいと感じてる時があるかもしれない。

今だって、由美はそう思ってたかもしれない。


難しい。

誰も寂しい思いをしないで過ごすのって、難しい。


私がそういうのに敏感過ぎんのかもしれない。

けど、涼子や由美にもそういうのをもう少し考えてほしいとは思う。


2人だと私を置いてどっか行くのに、1人だったらそうしない。

そういうの、私は嫌。


2人だろうと1人だろうと、ちゃんと報告はしてほしい。

勝手にいなくなんないでほしい。

声を掛けてほしい。


私の存在を……軽く考えないでほしい。

そりゃ、軽く考えさせる存在感しか持たない私が悪いんだろうけど、でもどうしていいのかわからない。


不満だらけで、だけど何も言えなくて。

離れる事も出来なくて。


抜けられない沼の中で、月火水木金……私は藻掻き続けてる。
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