溺れる唇にキスを




「本当に、あなた誰なの!」



気に食わない、
何でこんなに心臓が煩いの…。


ドキドキ言って、
息がうまくできなくなりそう。


唇をかみしめると、
ゴツゴツした指が
あたしに触れる。


「そんなに知りたい?」


答えようと口を開いたとともに、
思い切り腕を引かれた。


あっという暇もないくらいの一瞬。

呼吸なんてできないくらいの時間。



「う…んんっ………」


触れた温かい感触に、ハッとした時には
後頭部を掴まれて。


唇よりも暖かいモノが入ってくる。



「ちょっ…や……あ」


抵抗しようと手を伸ばすと、
その腕を壁に押さえつけられて
身動き一つできなくさせられる。



躰が……熱い。



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