それでもわたしは生きている
紹介された総合病院へやってきた。


「検査入院してもらうからね、至急手続きして帰ってね」

「検査入院?あの、子供がいるので通院で検査出来ませんか?」

「通院?困ったね、通院だと2ヶ月位かかるんだよ、予約がいっぱいでね。あなたの場合、あんまりゆっくりしてられないんだけどね」

「はぁ…分かり…ました」


ゆっくりしてられない?


そういえば、随分前から不正出血あったかも…

病院嫌いやから忙しいのを言い訳に見ない振りしてた…

もう既に、ゆっくりしちゃったんだ…


ソウタ…
どうしよ。
母に連絡するしかないか。

嫌やな…ガンを告白するの…



結局、母に私の家に来てもらい、検査入院することになった。



検査は鬼のように針を刺される。

採血、点滴、造影剤、何度も何度も…

注射嫌いの私もさすがに慣れた。

約3週間の検査が終了した結果

「初期の段階じゃないね。腫瘍も大きくなり過ぎててすぐに手術は出来ないし、ひとまず抗がん剤の手術しようか、それを2、3回して様子を見ようかな。腫瘍が小さくなるといいんだけどね」
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