それでもわたしは生きている

チャンス到来


運転手が軽く笑いながら言った。

「さっきの彼氏?車、一緒に乗る?って聞いたら、イイデス…って言うとったで!冷たいなぁ?別れた方がええで!クックックッ!」


「…殺すんやろ?…はよ殺せや…」


私…なんてことを…
勝手に口が動いてる…


運転手は前を向いたまま静かに言った。

「…殺されたいん?」



沈黙のまま車は走り続けた。



どのくらい経っただろう…

車が…
止まった。



山道で、2台程車が止めれる、ちょっと道が広くなっている所だった。

ふと外を見ると、隣りに人の乗った車が止まっている!!

私は心の中で叫んだ。

助けて!
お願い!
気付いて!

誰にも聞こえない声で叫びまくった!



3人の男達が車から降り、1番興奮している太った男だけが残った。


後部座席で、それは始まった。


もう抵抗しても何の意味もない…


サッサとすませてよ!
私は…


早くその先が知りたい…


太った男は私の顔面をまたいだ。


噛み切ってやればよかった…


しばらくして、またあの時の激痛が走った。

処女喪失から約2年。

何も受け入れなかった私の身体は、痛みを耐えるしかなかった。

< 20 / 212 >

この作品をシェア

pagetop