それでもわたしは生きている

ふと、窓を見ると…

鳥肌がたった…

こっちの窓も…

外に出ている3人の男達がシンナーを口に当てながら、必死で覗き込んでいる。

1人と目があった。


…気持ち悪い…


しばらくすると

「おい、代われ!」

ドアが開き、太った男が不満げに外へ出た。


車内に1人残された私は、落ちていたパンティを慌てて履いた。

男達は外でミーティングをしている。




しばらくして…

気付いた!


今だ!!
今しかない!!

エンジンはかかっている。
窓も全部閉まっている。

すぐに全部のドアにロックをかけろ!

アイツらを閉め出して車の中にいれば安全だ。

ゆっくりでいい…
自分で運転して山道をおりるんだ。



中3の時、そう去年、1度教えてもらって運転した。

車の走っていない港を、少しだけ真っ直ぐ動かしただけだ。

海へ落ちるかと思った…


でも大丈夫!
スピードを出さなければいい。

ノロノロ運転をしていれば、アイツらもずっとついて来るだろうが、きっと…きっと他の車が不審に思う!

そう、それでいい!
それでいいんだ!

助かった!!

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