それでもわたしは生きている

何度来ても離婚届を書かない私に、とうとう…


目の前にあったグラスをガラス戸に思い切り投付けた。

飛び散ったガラスを少しかぶった。

立ち上がったナオキは、妊婦の私をこれでもかというほど殴った。

蹴った。

頭を抱え、お腹を守るようにくの字に倒れている私に馬乗りになり、バイクのヘルメットで頭をガコンガコン殴ってきた。


今までも何度もやられてる。

慣れてるはず…なのに…


この時初めて気付いた。

今まで思い切りシバかれたと思っていた暴力の数々は、ちゃんと私に対する愛情の上にあったんだ。


この時のナオキから、私は殺意を感じた。


このままでは本当に殺されるかもしれない…


そう思った私は、全身の力を込めて叫んだ。


「助けて!!殺される!!助けて!!」


何度も叫んだ。

叫べば叫ぶ程、ナオキの私を殴る力が強くなっている気がする。

でも、もう叫ぶことしかできない。

私の頭の中は、ただひたすら赤ちゃんを守らなきゃという思いで一杯だった。


私の叫び声は、ボロアパートに響き渡っていた。

普段は会釈くらいしかしたことのない人達ばかり。

だけど、私の

『殺される』

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