魔王さま100分の2
ヘナを連れたキーヤが、
巨鳥の背から慣れた足取りで、
イアリミア都市内にある空港に降り立ったのは午後、夕暮れ近くになってからだった。
陽が高いうちに入るのは目立ちすぎる、
夜になってからでは先方と連絡がとり辛い、という考えでのこと。
ここから、イアリミアの中心近くにある教会に勤めるエミリオという神父に、
空港経由の急ぎの配達という名目で接触するのが最初の目的。
キーヤは、密入国を手伝ってもらった空港のエルフ仲間に礼をいい、
続くヘナが巨鳥から降りるのを手伝うと、さっそく教会に向かう。
そして、空港から出たところでさっそく目立った。
エルフ特有の美男子であるキーヤが、空港外の観光客の目を惹く。