魔王さま100分の2
「ならば、皆さんはお食事を」
アイオネは、抑えておくつもりだった帰りたいオーラを全開にした。
「私はその間、一度島に戻ります」
「お待ちを、勇者殿」
立ち上がって制止する、代表者達。
「気の短いやつめ」
キーヤは、アイオネの言葉を聞いて、懐から小型の時計を出した。
正確な時間を知る必要が煩雑にある魔族便の騎手達が、好んで使う時計。
魔族製で、動力は例によって魔力石。
市場に出ればその価格は、アイオネが王国軍で使用していたものよりもずっと上だ。
ヘナも、身を傾けてその時計を覗き込む。
キーヤは、言った。
「いいだろう。戻りたいなら、戻れ」
アイオネの耳に、続けてヘナが小声で囁くのが聞こえる。
「まだ早すぎます」