魔王さま100分の2

途中、アイオネの脚に引っ掛けられた椅子が壁まで飛んで砕ける。

出入り口の、固く閉められて施錠されていた防音扉のノブがひと捻りで千切れ、それでも開かないと一撃で蹴り外された。

初めて見た、本気になった勇者の力に息を飲む都市の代表達。

廊下に立っていた見張りは、唖然としてアイオネを見送る。

エミリオは静かに、ヘナは申し訳なさそうに、自分の席で神に祈った。

キーヤは、それまでの毅然としていた顔を青くし、よろけて机に両手をついた。

「こ、殺されるかと思ったぞ。だから勇者は嫌いだ」


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