魔王さま100分の2
ごっ。
膝を思い切り上げられたシルキスは、視線を落として魔王さまを見た。
「魔王さま、痛いです」
「痛いなら、もっと素振りを見せろ」
「こうですか?」
シルキスは、膝を曲げて魔王さまに顔を近づけた。
「そうだ」
正解だと、魔王さま。
「それで、頭を下げて私に言うことがあるだろ」
「そうですね。言わないといけませんね」
「よし、言ってみろ」
「どうして迎えにきちゃったのですか?危ないでしょう」
ごっ!!
シルキスはもう一回、魔王さまに膝を蹴られた。