みるくてぃ 〜ミルクと紅茶〜
あの日、
あたしは見慣れない駅のホームに立っていた。
「早くつきすぎちゃったなぁ。どうしようかな?」
そんなことを考えながらも、あたしの足は勝手に売店の方に向かっていた。
ペットボトルが並ぶ、ケースを見てみると、ひらがなで『みるくてぃ』と書かれた見慣れたパッケージのものがあった。
あたしは何の迷いもなしに、それを2本手にとって、店の看板と同じ色のエプロンを着てるおばちゃんに渡した。
「このみるくてぃ2本ください。」
おばちゃんはみるくてぃと聞いただけで、物を見ずに
「はいはい、1本150円だから・・2本で300円ね。」
といいながらみるくてぃにテープを貼って返してくれた。
あたしは急いで、鞄から奥底にある財布を出し300円を渡し軽く礼をして、さっさとその場を立ち去った。
そして、買ったばかりなみるくてぃを抱えて、さっきの場合へと向かった。