Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
ねっ?
あっちゃんも、そう思ってくれるよね?

また、生まれ変わっても、あことあっちゃんは運命の赤い糸を辿ってもう一度巡り逢う…

そんな運命なんだ!!

ねぇ、神様?

あこはもう弱音なんて吐かない!
あっちゃんが残してくれた、この小さな命と、あっちゃんがくれたこの大きな愛がある限り…

生きてゆける。
うん!生きてゆこう!
生きよう!!
三人で生き続けるんだ!!

エリの優しい親指が、そっとあこの頬を伝う温かいものを拭い去る。

『…大丈夫!
行こう!!』

あこはホールの窓から見える、小さな空を真っ直ぐに、ただひらすらに見つめながら立ち上がった。

“よし!大丈夫だな!”
…そう聞こえてきたんだ。
青空がそう言っていたんだ。

そして、あっちゃんの全てを…
あっちゃんの3年分の思いを胸に抱いて、エリの優しさに支えられながら、病院を後にした。
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