Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
その花の真っ白な花びらに溶けた雪の雫がついて、まるでダイヤモンドでも張り付けたみたいで…眩しい。

今年の2月15日も天気は、晴れ。

粉雪が降るかなぁ…なんて、期待に胸を膨らませていたけれど…


そんなに人生うまくいかないかぁ!!

『あっちゃん、あのねぇ…あこ、今、すっごい笑ってるよ!

泣いてないもん!
強くなったでしょっ?(笑)
だってね…」

あこは、真冬の晴れわたる空を見上げた。




あっちゃんへ


あっちゃん、元気ですか?

今も笑っていますか?

あっちゃんの中のあこは笑っていますか?

あっちゃんと二度と会えなくなって…

あっちゃんの温もりを感じる事が出来なくなって…

あこの中の時計は、ずっと止まったままでした。

でも、あっちゃんから手紙を…

天国からの手紙をもらって、ゆっくりと、少しずつだけど、また時計の針が動き出しました。

あっちゃんが、“あこみたいだ”と言って、プレゼントしてくれた花は、今日も綺麗に咲いています。

笑って、揺れています。
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