Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
しばらく歩き続けた。

何度も何度も通ったこの道。

あこが辿り着いた場所は…あの場所だった。

今日は、約束の2月15日。

あっちゃんがこの世を去って、冬にこの場所へ来たのは2回目だ。

本当は空も連れて来たかったけれど、空はまだまだ小さい。

風邪でも引いたら大変だから、お母さんとお姉ちゃんに預けて、あこ一人でここへ来た。

“約束の公園”

今日はあっちゃんへ、愛を届けに会いに来た。

夏場はこの公園にも子供達の元気な姿がたくさんあって賑やか。

でも冬になると、人はめったに来ていない様子が分かる。

辺り一面の真っ白な絨毯には、足跡一つついてない。

今日、この公園へ来たのは、あこが一番乗りだという事が分かる。

ギュギュッ…ギュギュッ…サクッ…

『雪降ってないくせに…
寒すぎだしー!!もう!ハァー!』


あこは、手袋をしていない冷たくなった手に温かい息を吹きかけた。

大きな木の真下へ辿り着く。


『ふふふっ(笑)
元気だったぁ!?

…あっちゃん見ぃっけ♪』


今年も、綺麗な花を咲かせている。

今年も、あっちゃんは笑顔で風に揺れていた。

可愛い花。
綺麗な花。
希望の花。
雪の花。
あっちゃんが植えてくれた…大切な花。

【あこの花】

ピカッ…キラ…キラ…
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