Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
しばらく、着替えをためらってボーっとあっちゃんの車の中を見渡した。

『ハァァ…着替えるか…』

Tシャツを脱いで下着を外そうとした時。

…ガチャッ

あこのすぐ右横のドアが開いた。

―――!!
『ギャッ…あっちゃん!!』
急いで膝にかかっていたタオルで胸を隠した。

「よぉ、胸無くていじけてんだって?(笑)」

『ちっ…ちがっ!!』
あっちゃんがあこを左側の座席へ押し込むように車の中へ入ってきた。

バタンッ!!

あっちゃんが車のドアを閉めると、窓はスモークがかかっていて車内が薄暗くなった。

「どれ?見せてみろ!(笑)」

あっちゃんはあこの上に被さるように近付いた。

『や、やだよっ!!
あああ…あっちゃん、退けてよ!…着替えれな…』

チュッ…

あっちゃんのいつもつけている香水の匂いがあこの体をつつみこんだ。

普通のキスをしただけなのに、体の力が抜けてしまった。

ガクン…

恥ずかしい!!
キスだけで力が抜けちゃうなんて…

パサッ…

『あーっ!!』
あこの胸を隠していたタオルが座席の下に落ちてしまった。

「何だよ!あんじゃん!胸!(笑)」

『えーっ!!無……ンッ…』

あこの唇は完全にあっちゃんの唇で塞がれてしまった。

熱い…
甘い…

溶けちゃう…

カクン…

「あ…やべ、あこ!(笑)」

『はへ…?』

力が抜けてくてん…としているあこを見てあっちゃんが笑っていた。

「あこ、お前変わってねぇなぁ!
ちゅーだけでこんなんなってんのか?(笑)

…アイツともこーだったのか?」
いきなり真面目なあっちゃんの顔を見て、体に少し力が入る様になった。

『違うよっ!!』
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