Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】
いざ、病室を前にすると足がすくんでしまった。

そっと、ドアノブに手を掛けてみる。

このドア一枚向こうに、あっちゃんが居るんだ。

会いたい。
会いたい。

でも………


ドサッ……
何か袋の様な物が床に叩き付けられた。

ビクッ…

あこの体がそのものおとに反応してしまった。


「あ…こ…ちゃん?」
優しい声。
なつかしい声。

あこは、この聞き覚えのある優しい声の方をおそるおそる後ろを振り返った。


やっぱりね。

『おばちゃんッッ!!』

急に涙が溢れた。
別にあっちゃんと会った訳じゃないのに…

おばちゃんは、あこの元へ駆け寄ってきた。

ぎゅうぅぅ…
おばちゃんは、あこを力一杯抱き締めて、頭を撫でた。

「ごめんね?…ごめんなさいね?

今まで、何も知らずに辛かったでしょう?」

何言ってるの?
辛かったのはおばちゃんでしょ?

辛かったのはあっちゃんでしょ?

あこはね…昨日まで何も知らなくて。

『おばちゃん…ごめんなさい。
あこ…昨日知ったの……

今まで何も…知らなくて』
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